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「五十肩」とひとことで言っても、発症のしかたはさまざまです

五十肩

 五十肩、または四十肩は、40~50歳代に好発する肩関節周囲の疼痛性障害の通称です。いわゆる五十肩と呼ばれるものには、棘上筋腱のインピンジメント症候群、滑液包炎、石灰性腱炎、そして凍結肩などがよく知られています。

肩インピンジメント症候群
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クライアントの声:

40代女性 

「数年来の肩甲骨の痛みがなくなりました。」 

​30代女性

「とても丁寧にみてくれました。想像していたのと違いソフトなものでした。肩が軽くなりました。」

50代女性 

「肩が後ろに回るようになりました。」 

 肩インピンジメント症候群は、肩関節回旋腱板のひとつである棘上筋が上腕骨と肩甲骨の間の狭いスペースで挟み込まれることで起こります。

 真横から50~130°の角度でバンザイしたときに痛みがあり、その角度を超えると痛みが消えるのが特徴です。

肩関節滑液包炎
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 滑液包炎は肩関節の摩擦を軽減する滑液包の炎症です。肩の前側面を指で触れたときに鋭い痛みが生じることで確認できます。
  インピンジメント症候群と滑液包炎は、いずれも肩関節にかかる過度のストレスにより起こることが知られています。肩関節の使い過ぎや、不良姿勢による肩甲帯の正常なアライメントからの逸脱が要因にあげられます。

石灰性腱炎

 石灰性腱炎は、棘上筋の腱が付着する部分に石灰が沈着することで起こります。腕を動かしたときの"引っかかり"、急性期においては安静にしていても痛みが軽減しないことが特徴です。石灰性腱炎は、インピンジメント症候群や滑液包炎を背景に発症すると考えられています。

凍結肩
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 凍結肩は、関節を包み込むコラーゲン線維でできた関節包が癒着することで起こります。
  痛みのためだけでなく、物理的にすべての方向における肩関節の可動域が制限されるので、髪をとかす、シャツをズボンに入れる、扉の開け閉め、などの日常生活の動作が大きく損なわれます。

 凍結肩は糖尿病や免疫系の異常などとの関連性が疑われていますが、肩関節をあまり動かさないでいることも関節包の癒着を引き起こします。先に述べた「インピンジメント症候群」、「滑液包炎」、「石灰性関節炎」は凍結肩に移行する可能性があると言われています。


 痛みを避けるための肩関節の不使用は、肩関節周囲の筋萎縮を招きます。ますます肩を使わなくなるので肩関節の運動機能もますます低下することとなります。
 凍結肩は一定の周期が経てば自然に緩解し、痛みが無くなることが知られていますが、肩関節の可動域の制限といった関節機能障害を残すことが少なくないようです。
 予後を悪くしないためにも、できるだけ肩関節を自動的、他動的に動かして関節可動域を保つことが大切です。

カイロプラクティックのケア
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 肩関節の運動は、上腕骨と肩甲骨で構成される「肩甲上腕関節」、鎖骨と肩甲骨で構成される「肩鎖関節」、そして胸郭と肩甲骨で構成される「肩甲胸郭関節」が合わさって起こる言わば全身運動です。

・柔軟な背骨は、肩関節のスムーズな運動に欠かすことができません。

 

・正しい姿勢は、肩関節に向かう神経の伝達、血液の流れを妨げません。

 

・そして、損傷した組織の修復に必要な自律神経の活動は、柔軟な背骨の運動に依存しています。


 五十肩のケアは、肩関節への直接的な施術も必要ですが、背骨の柔軟性と神経の流れを好ましい状態にして、からだの持つ自己修復能力が十分に発揮できる環境をつくることが大切です。

 

*肩への痛みは頚椎からの痛みの放散(関連痛) が重複していることもありますから、やはり脊柱全体のケアはとても大切なのです。

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