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HIP DISFUNCTION

股関節の機能障害

症例1:
大腿骨頚部骨折後の股関節痛

【臨床的特長】

 30代の男性が、股関節の痛みを訴えている。立つことや歩くこと、股関節に体重のかかる姿勢を続けていると股関節の周りが鈍く痛みだしてくる。股関節の動きが正常な側と比べると著しく硬いため、足に力を入れても十分に動かすことができない。どのような日常生活の動作であっても非常に困難である。
  3年前、遊戯中に転倒したとき、大腿骨を地面に打ち付けてしまい、大腿骨頚部(矢印)を骨折した。外科的治療により骨折自体は完治したのだが、十分なリハビリテーョンは受けないままでいた。

 

【介入と結果】

 クライアントは不自由そうに片足を引きずりながら歩いている。股関節の可動域は全てにおいて著しく制限されており、関節包パターンに沿っていた。
  施術は股関節、仙腸関節に対して行われた。クライアントは1回目の施術直後に股関節が非常に軽くなったことを術者に伝えた。計4回の施術を終えた時点で、歩行をはじめ、日常生活動作での痛みは気にならない程に改善した。

 

【考察】

 関節は適度に動かさないでいると、周りの関節包や靭帯、筋肉などの柔軟性が低下していきます。骨折治療のときのギブスなどによる長期の固定、安静の後は、関節可動域の改善のためのリハビリテーョンを受けることが必要です。 クライアントは骨折治癒後に適切なリハビリテーョンを受けないままでいたため、いわゆるこわばりのような痛みが続いたのだと思います。
  クライアントは、骨折が治ったのに何故いつまでも痛いのかが分からず、股関節を動かすことにも不安を感じているようでした。このようなときは、現在の痛みが何のために起こっているのか説明することが重要になってきます。

 今回、順調に改善していったのは、クライアントが痛みを理解し、前向きになることで積極的に自宅でのエクササイズを行うことができたためだと思います。

豆知識:

 ある関節の全体が傷害された場合に起こる関節包の特異的な運動制限のパターンを関節包パターンといいます。股関節では屈曲、外転、内旋です。

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クライアントの声:

50代女性 

「長年の猫背や股関節の硬さがなくなりました。今では胡坐もかけるようになり、体も楽になりました。」 

50代女性 

「施術の後は体のバランスが良くなったことが実感でき、日課にしているウォーキングも楽しくなります。体が軽いので家事などの日々の活動が楽になりました。」 

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