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インド残酷物語

  • 執筆者の写真: ベルワンカイロ
    ベルワンカイロ
  • 2024年6月18日
  • 読了時間: 1分

更新日:4 日前

インド残酷物語 池亀 彩(著)集英社新書


収入を増やしたい、良い所に住みたい、子供を良い学校に入れたい。彼らの悩みは日本人と変わらない。しかし、社会保障がほとんど存在しないインドでは、これら全てのことが縁故で決まる。家族や親戚などの横のつながりは何よりも重要だ。それはセーフティーネットになると同時に、時には残酷な結果を招くこともある。


現地で長年研究を続けてきた社会人類学者が独自の視点で描く五章からなる「庶民」の物語は、タイトルとは裏腹に「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のような気軽さも含んでいる。読み進めていくうちに肩の力が抜けていくから不思議だ。

学術用語を交えながらも、過酷な環境で生きる彼らの明るさ、優しさ、たくましさに焦点を当てた物語は読む者の視野を広げてくれる。





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