有害な男性のふるまい:進化で読み解くハラスメントの起源
- ベルワンカイロ
- 1月26日
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更新日:3 日前
有害な男性のふるまい: 進化で読み解くハラスメントの起源
2024年 草思社 デヴィッド・M・バス(著)加藤智子(訳)
進化生物学や社会科学からの観点から男女の性的対立を考えるという切り口は、新しい視点を提供してくれます。448ページのちょっと厚めの本ですが、ピックアップしたいのは、有害な男性に共通してみられる特徴を「ダークトライアド」として表しているところです。
①ナルシズム(過度な自己愛と承認欲求)、②マキャベリズム(人を操り搾取する傾向)、③サイコパシー(他者への共感や倫理観の欠如)です。
興味深いことに、女性はこうした特徴を持つ男性に魅力を感じることが多いようです。
ナルシズムやマキャベリズムを持つ男性は、自信に満ちていたり、リーダーシップを発揮したりする印象を与えることがあるからです。進化の過程で、こうした男性が「優れた遺伝子を持つ」と感じさせる要因になった可能性を示唆しています。
こうした性格は長期的な関係では問題を起こすことも多いことが知られており、本書では、この「魅力を感じること」と「害を受けること」のバランスや、どう自衛するかについても書かれています。
